12月26日当院会議室にて、「あいあーる訪問看護ステーション」の精神科看護認定看護師である小松博文様を講師にお迎えし、「自殺企図者への対応―医療現場におけるリスク評価とケア―」をテーマとした院内研修を開催しました。

精神的に不安定な状態にある入院患者さんと関わる機会があることから適切な知識と対応力を身につけることで職員の心理的な負担軽減を図る必要性を強く感じて、今回の研修を企画しました。
講義では、日本全体および高知県における自殺の現状をはじめ、自殺に至る背景や心理的メカニズム、表面化しにくいサインに気づくための視点、実際の対応方法、さらに地域における支援ネットワークまで、幅広く学ぶことができました。
参加者は、日々の臨床の中で「気づくこと」「つなぐこと」の重要性を再認識し、真剣な表情で講義に耳を傾けていました。
研修後のアンケートでは、「聞くことの重要性を知れた」、「具体的なアセスメントの方法や言葉がけが学べた」などの記載があり、有意義な研修となりました。
今後も、職員が安心して働ける職場環境づくりに加えて、他職種や地域関係機関と連携しながら、患者さん一人ひとりの背景に目を向け、より安全で適切なケアを提供できるよう、継続した取り組みを行ってまいります。
田野病院 看護部長
