ノーリフティングとは
持ち上げない、抱え上げない介護技術を示す言葉ではなく、福祉、医療の現場から腰痛をなくす取り組みそのものを示す言葉です。
職場での作業、環境を見直して安全に働けるようにリスクマネジメントを組織全体で実践します。介護技術や福祉用具の使用は腰痛をなくす低減策の一つにすぎません。
高知家まるごとノーリフティングHP:https://kochi-no-liftingcare.jp/
ノーリフティングケア
介護する側、される側双方において安全で安心な「Liftingしない(no lifting)」、抱え上げない・持ち上げない・引きずらない、さらに不良姿勢を継続させないケアのことを指します。
ノーリフティングケアは福祉用具を使うことが目的ではありませんが、身体の間違った動かし方をなくし、必要に応じて福祉用具を活用することが大切です。
ノーリフティングの目的
安全で働きやすい職場をつくることが目的です。抱え上げや持ち上げなどの身体に負担のかかる業務を見直し、ノーリフティングケアを実践するとともに安全な職場づくりのためのリスクマネジメントを実践する職場風土を目指します。
当院の取り組み
当院では2020年にノーリフティング推進委員会を立ち上げ、下記の取り組みを行っています。
立ち上げ当初は、患者さまを抱えてベッドからストレッチャーへ移動したり、体位変換時に引き上げるなどの行為が多く見られました。
5年の取り組みを経た現在は、患者さまを抱きかかえて移動するといった光景は見ることがなく、様々な福祉用具の活用により、スローガン通りの相手と自分に優しいケアが実践できるようになっています。

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定期的な院内研修
ノーリフティング実践を目的に研修指導者の理学療法士による院内研修を定期的に開催しています。
業務内容、職場環境の調査、改善に取り組む
腰痛アンケート、現場での事例収集と検討など
介護技術面では高知家統一基本ケアセミナーを参考にリフト、スライディングボード、スライディングシートなどの活用をしています。
リフト
スライディングボード
スライディングシート
※ディスポタイプのスライディングシートも導入しました。体位変換が必要な患者さま専用に床頭台へ設置することによりシートの不足が解消され、体位変換の負担も軽減されています。