回復期リハビリテーション病棟報告会

2月21日~22日に千葉県幕張にて開催されました、「回復期リハビリテーション病棟協会第33回研究大会」に臼井医師、有澤看護師、鈴木管理栄養士、森下理学療法士で参加しました。国内で開催される学術大会・研究大会としては大規模で、4施設18会場にて開催されました。

今回のテーマは「宣言。科学と情熱。」ということで、回復期リハビリテーションだけでなくその前後である急性期と在宅も踏まえた内容に関する、50を超える講演がありました。講師の先生方は、入院の短期間化と介護保険を活用した在宅生活を勧められている現代医療に対して、どのように考え関わっていくべきかを、数々の研究報告も交えつつ患者様への情熱がこもった、まさにテーマに沿った講演ばかりでした。

その中でも印象に残っているのは「リハビリテーション医学とは、変化への適応をデザインすることである。」という言葉でした。患者様は病気や怪我により個人差はありますが、入院前の身体とは違った状態で、今まで生活してきた環境、もしくは調整された自宅や施設といった新しい環境戻ることになります。そしてそのように変化した環境へ適応していきますが、私たち医療者は最大限にイメージし、患者様が適応できるような手助けを可能な限り行うことが必要だと思います。つまり、患者様の今後の生活をデザインする“デザイナー”であるということです。そして服や家なども同じですが、デザイナーによる一方的なデザイン提示は相手に伝わることはなく、それには全く意味はありません。あくまでも相手、つまり患者様に合った、必要とするもの(need)を踏まえた上でデザインをする必要があります。そのためには、まずは患者様を知ることが大事であると感じました。

研究発表は、有澤看護師が不眠のある入院患者様に対するチェーンブランケットの効果に関する発表と、鈴木管理栄養士がNSTの活動についての発表を行いました。日常の業務と同時に研究を行う事は多大なる労力を必要とします。しかし、このような研究を続けることは、日常の業務が患者様に対して効果的であるかを知ることができ、その結果から更なる質の向上を図ることができるため、今後も継続して行っていければと思います。
(リハビリテーション部 森下 誠也)

 

 

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